
この記事では高学歴女性のキャリア選択を分析し、キャリア志向の強い女性の転職状況を解説しています。好きな仕事をずっとやりたいと考えている女性がこの記事を読むと、転職するポイントが分かり参考になるはずです。
みなさんこんにちは!
転職マネジメントです。
今回も宜しくおねがいします!
さて今回のテーマは、
「高学歴女性・キャリア志向の強い女性の転職行動」
です。
女性の活躍が日本の行末を決めるとも言われている世の中では、
女性が社会で活躍することは非常に重要になっています。
性別で人を語ることはナンセンスではありますが、
依然として日本では女性の社会進出が進んでいないと言われています。
これはとても残念なことです。
ではなぜ、女性の社会進出が諸外国と比較して遅れているのでしょうか?
今回紹介する研究では
女性の中でも高学歴でキャリア志向の強い女性に注目して、
転職行動を分析しています。
研究内容を読み解くと、
残念ながら高学歴でキャリア志向の強い女性が直面する
日本の構造的な課題が浮かび上がってきました。
転職マネジメントでは、
「全ての人が好きな仕事に携われるように」
というスローガンを持っていますので、
高学歴でキャリア志向の強い女性が好きな仕事に携われるようにするには、
どうすれば良いのかを簡単に解説しています。
この記事を読み終わった際には、
みなさんの不安を解消して次のステップに後押しできるようにしたいです。
では、早速はじめましょう!
目次
目次
結論
早速ですが研究の結論から紹介します。
- キャリア意識が高く仕事を頑張りたいと考えている女性ほど転職しやすい
- 会社が女性を一律に扱うことが、女性の転職を促している
かなりショッキングな事実ですよね。
研究では仕事に熱心に取り組みたいと考えている女性は転職しやすい傾向がある
ことが導き出されました。
どうしてこのような結果になるのでしょうか?
構造的な課題を分析していきましょう!
最後に対策法をまとめてあるので、すぐにでも気になる方はスクロールしてくださいね!
研究の紹介

取り上げる研究は2015年に日本女子大学現代女性キャリア研究所から、
大沢真知子先生、馬欣欣先生によって執筆された
「高学歴女性の学卒時のキャリア意識と転職行動 -「逆選択」はおきているのか-」
です。
記事執筆時点での著者の役職は次の通りです。
大沢真知子先生:日本女子大学人間社会学部現代社会学科教授
馬欣欣先生:富山大学人文社会・教育科学系准教授
お二人ともに研究のプロフェッショナルです。
大沢先生は女性のキャリアに着目した研究で著名な方で、
テレビ出演もある方なので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
研究は日本女子大学現代女性キャリア研究所が2011年に実施した
高学歴女性のキャリア形成に関する調査データをもとに実施されています。
それでは研究の中身を解説していきます!
キャリア女性を取り巻く日本の労働環境
日本の高学歴女性の労働率は諸外国と比較すると低くなっています。
例えばアメリカ(75.6%)・フランス(81.1%)に対して、
日本は67.1%です。
年齢で見ると特に30代での労働力が低いことから、
結婚や子育てによる離職が多いと考えられています。
日本政府としても女性の労働環境問題に対処するために、
- 育児休業制度を充実させる
- 保育制度の見直し
- 働き方の多様性をサポートする
といった施策を実施しています。
確かにこれらの政策によって結果は出ています。
出産後の離職率が2001年では67.4%であったのが、2010年には54.1%に減少しています。
しかし依然として、結婚や出産というタイミングで
離職する女性が多いことは事実です。
以上のことからキャリア志向・高学歴の女性の方も結婚や出産という
ライフステージの変化によって離職や転職をするのだろう、
と考えてしまいがちですが、
研究によるとキャリア志向・高学歴の女性が離職や転職をする大きな原因は
他の要因にあることが判明しました。
キャリア志向の女性が離職・転職をする原因

日本女子大学現代キャリア研究所が2011年に実施した調査や、
今回紹介している研究によると、
高学歴女性が転職する理由は
学卒後のキャリア形成時に仕事に希望を持てず、
やりがいを感じられないという理由で転職している
というものが多いことが判明しました。
一方でキャリア意識が弱い女性の方は、
継続して就業していることも判明しました。
つまり学卒時にキャリア意識が高い女性と比較して、
キャリア意識が低い女性の方が、相対的に転職率が低いという結果になりました。
なぜキャリア志向が強い女性の転職率が高いのでしょうか?
研究の筆者はその原因として2つ挙げています。
- 予言の自己成就
- 逆選択
まずは予言の自己成就について説明します。
望ましくないことが起こりそうだと予測して対策すると、望ましくないことが起こりやすくなるという理論
今回の場合ですと、
日本企業がキャリアステージの変化で女性が転職・離職することを予測して対策すると、
女性が退職してしまうということです。
仕事へのコミットメントが女性は男性よりも弱いと判断されてしまい、
差別・区別されてしまうことが原因になります。
次に逆選択について説明します。
企業が女性の能力を低く見積もり一律な待遇を整備すると、能力が高い女性は不満に思って転職してしまうという理論
予言の自己成就・逆選択といった原因から、
仕事に希望を持てず、やりがいを感じられないという状況が生じて
転職してしまうキャリア志向の女性が多いということです。
転職で良い就職先に恵まれれば良いのですが、
転職先が中小企業であることや、非正規労働で働く方もいるとのことです。
転職した女性の7割が満足しているものの、
待遇がよくなった方は3割程度という結果も出ています。
現状を分析するとキャリア志向の強く・高学歴女性のキャリア状況は
かなり厳しいものになっていると考えられます。
ではこの現状に対してキャリア志向の強い女性は
どのような対策を取れば良いのでしょうか?
キャリア志向の女性がとれるキャリアへの対策方法
次が転職マネジメントが提案する対策方法です。
自分のやりがいを実現できる企業を探し出す
研究によると「働きやすさ」よりも「やりがい」を追求する
女性ほど退職する確率が高いという結果が出ています。
キャリア志向の女性は「やりがい」を重視していることが分かります。
つまり自分の「やりがい」を実現する企業に就職することができれば、
仕事への満足を得られて次から次へ転職することはないということです。
「働きやすさ」はもはや当たり前の指標です。
逆に女性の「働きやすさ」を全面にアピールする企業は、
女性は男性よりもコミットメントが弱いと潜在的に認識している恐れがあります。
最悪の場合だと性別で待遇が変わってしまう恐れもあります。
一方で「女性社員のやりがい」を大切にしている企業では、
女性のキャリアを意欲的に推進していると考えられます。
「女性社員のやりがい」を追求して、純粋に戦力になって欲しいということです。
そこで就職先を検討する際には、
「女性社員のやりがい」がどれほど実現されているのかを確認すると良いでしょう。
確認する方法としては次の方法が考えられます。
- 就職希望先の女性社員に「やりがい」について質問する
- 転職サービスを利用して「やりがい」を大切にする企業を探す
1つ目の方法はリアルな情報を入手することができて最も良いと思いますが、
ツテがないとなかなか難しいですよね。
そこで2番目の方法として転職サービスを利用するという方法も考えられます。
「やりがい」を大切にしている企業をいろんな手段を活用して探し出すことは良い方法です。
転職マネジメントでもみなさんをサポートしていきたいと考えています。
まとめ

今回は「高学歴女性・キャリア志向の強い女性の転職行動」に関する研究を
解説しました。
高学歴女性・キャリア志向の強い女性の方が転職する傾向が高いというのは、
とても意外な結論でした。
裏を返せば、積極的に自分でキャリアを作り上げたいという
チャレンジングな方々であるとも言えます。
キャリアの意識は経験次第ではどのようにも変化しますが、
キャリア志向の女性が意欲的にキャリアを形成するにはどうすれば良いのでしょうか?
転職マネジメントが提案する対処方法は、
「やりがい」を実現できる会社選びをすること
です。
みなさんが「やりがい」を実現して、チャレンジングにキャリアを作り上げることができることを祈っています。
それでは今回はこれで終了となります。
お付き合いいただきありがとうございました。
今後も転職・キャリアに関する情報を発信しますので、
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参考文献
大沢真知子・馬欣欣(2015)「高学歴女性の学卒時のキャリア意識と転職行動-「逆選択」はおきているのか-」日本女子大学現代女性キャリア研究所 リンク